息づかい、呼吸操練法
息は自らの心、生息、息の乱れは心の乱れ。
息と心は密接な関係がある。息は見えない。見えないが息を吸わなければ息が止まり、肉体は動かなくなる。息は見えない空である。悟空、息は悟りにつながって行く。
見えない息は心臓の鼓動を通じ感じることができる。息が乱れると心臓の脈拍が乱れる。心が乱れる。肉体を動かしているのはこ゚の息である。息が乱れると肉体を自由に動かすことができなくなる。肉体は息の状態によって変化してしまう。
息を安定して使う為には身体の動き方を知っておく必要がある。呼吸操練法の中に腹胸式呼吸法がある。こ゚の呼吸操練法は腹式呼吸と胸式呼吸を同時に行う呼吸法である。寝て行う為、余分な所に力が入らずバランスが取りやすい。また寝て行うため全身の血液が1分間で循環させることができる。
この腹胸式呼吸の時、胸式呼吸は胸をより大きく広げ、胸郭を広げることが目的になる。胸は大きく開いたままの状態で更に大きく拡張させる。ということは肺で外から酸素を入れて吐き出しているという一般的な呼吸ではなくなる。胸は常に解放状態である。肥田先生は息づかいは横隔膜の大緊張と云われている。酸素を入れているのは肺からではなく、皮膚、内臓、全身から酸素を入れる為に横隔膜を使い、内圧を上げることで全身から酸素を入れているということになる。肺は汚れた血液を綺麗な血液に変える場所であるということになる。
腹胸式呼吸法はそのことを教えてくれている。そのまま鵜吞みにするのではなく、本当かな?と疑って自分で確認をして見て下さい。呼吸という字も吐いて吸うと書く。吸呼とは書かない。また「真人は踵で呼吸をする」と云われているが、息づかいは肥田先生の云われる横隔膜呼吸、横隔膜の大緊張と同じことである。
本来、人間には呼吸法はない。神は人間が作った呼吸法を使わななければ生きられないようにはなっていない。腹胸式呼吸法は別々の呼吸ではなく、一体で動く全身呼吸である。肉体が主ではなく、息が主である。息は全知全能の知恵、力である。
横隔膜は人間の意志では動かない。その為に全身の呼吸筋を使い、横隔膜をコントロールする。これが理解できれば日常生活の息づかいが変化する。肥田式の腰腹同量である。ホントかな?と思われた人は試して見て下さい。