2021年11月6日土曜日

身体の使い方、利動力

 肥田式で使っている身体の使い方は中心力(10)部分力(9)の使い方で行ないますが、下半身10、上半身9の使い方です。上虚下実の使い方になります。筋肉は下半身7割、上半身3割の割合であり、上半身は下半身からの力を受けて流すように使いますので、上半身に筋肉をつけてしまうと自由性が無くなってしまいます。身体はでんでん太鼓のように反動の力で動かして行きます。中心力10、部分9で使う時、どんな使い方をしても肉体を痛めることはないと肥田先生は云われております。
小手先という言葉がありますが、この言葉は上半身リードを意味します。下半身から起こした力を上半身の反作用の力に変え、それに加速をかけて行きます。其処にエネルギー、見えない力、利動力として働く。
プロの方々はこの力を上手く利用している。料理人であれば、包丁の重さで切ることでエネルギーが入り、素材を美味しく作ることができる。自然界は作用、反作用の力が常に働いている。台風もバランス調整で起きる。それを知らない人間はそれを災害と呼ぶ。
肥田式の身体の動きはこの作用、反作用の力を使い鍛錬をすることで空気中から無料の酸素を入れる。身体を動かしているのは空エネルギーなのである。バランスで入るエネルギーである。
肥田式で云われている腰椎4番、5番の反折と云われているのはこの利動力を造るの為に大切な場所になる。無理に反折を行うと腰を痛めてしまう。4番、5番は結果的なのである。
肉体を鍛えるということは部分的に筋肉を鍛えるのではなく、作用、反作用の見えない力を使えるようにするためである。肥田式で作る筋肉は量ではなく、質の筋肉である。「伸ばせばバターの如く、縮めば鋼鉄の如く使う筋肉である」利動力を使う為の筋肉になる。
この作用、反作用の力が中心力であり、不動心であり、どんな困難にも立ち向かって行く力になるのです。中心は一つだからブレない故に不動心になる。