2022年5月18日水曜日

肥田式と新陳代謝


肥田式と新陳代謝

肥田先生は当時の医学書に書かれている新陳代謝に目を付けられ、当時は7年で細胞が入れ替わるという文章を見つけ、20年、いや30年かけても身体を元に戻すという必死の覚悟で鍛錬を始められている。
人間の形態は細胞の分裂により、肉体形態を維持している。この細胞集団の見える形を人間と名付けている。人間がいるのではなく、細胞の塊があるでだけである。
細胞は分裂する時、同じものがコピーされる。分裂させる細胞と分裂した細胞は同じものである。バランスによって分裂する。人によっても細胞の数は違う。一般的に70兆個とも云われているが元気な人の細胞が細かく多い。顕微鏡で鍛錬前と鍛錬後の赤血球を調べると鍛錬後は細胞が小さくなっている。
私は茶の湯も同時に行っているが、茶懐石料理を作る時、砂糖、塩を使う前に細かくして使っている。細かくすることでエネルギーが高まり、味が変化する。お茶を点てる時も茶ふるいを細かなものにするとお茶が美味しく点てられる。生徒さん達も目の細かいフルイを使って美味しくお茶を点てている。
農薬のかかったきゅうりの細胞は荒い。農薬のかからない路地もののきゅうりの細胞は細かい。例えば1本の農薬のかかったきゅうりが100円とする。農薬のかからない路地もののきゅうりが150円だとする。この差は50円の差だろうか?農薬のかかったきゅうりは新陳代謝のエネルギーを逆に引っ張り身体のエネルギーを下げてしまう。
肥田式の鍛練は新陳代謝に使うエネルギーを内なる中心より引き出すことである。無限大の生命エネルギーを。その為には心を使わなければ引き込むことはできない。中なる心、中心である。バランスが生命力である。生命力の現われが肉体である。
肉体は細胞体の総称であり、新陳代謝によって細胞が活性化させることで元気な姿が肉体に現れてくるのである。
肉体があるのではなく、細胞があるのである。分裂した細胞は3ケ月の寿命であり、不安、恐怖心があると細胞分裂に使うエネルギーが外に使われるため、バランスを崩してしまう。
食べ物もバランスの取れた食べ物は少ない。アンバランスの食べ物はアンバランスの分だけエネルギーが肉体から奪われる。細胞分裂は中心バランスで分裂している。心が不調和だと新陳代謝が遅れる。病気とはエネルギー不足であり、心の病、気の病である。
肥田式が心身強健術と名前を付けられているのは心と肉体を一体として使う事でエネルギーを引き込むという事である。肉体だけを鍛錬しても効果は少ないということである。
すべてがバランスであり、バランスによってエネルギーが引き込む事ができる。バランスが生命であり、陰陽の法則であり、キリストが云われる愛であり、仏陀が云われる慈悲である。肥田先生が云われる腰腹同量、中心力である。すべて同じ意味である。真理は1つである。